Q.種をまいても、うまく生える時と生えない時がありますが、何が原因ですか?
A.芽が出ない、という失敗は時たまあることですが、まいた種が全部芽を出すわけではありません。花などは半分くらいしか出ない時もあります。
絵袋の裏を見てください。有効期限と発芽率が書いてあります。一般的な野菜で66~80%、ニンジンみたいに55%というものもあり、十分な発芽条件でもこの程度です。
温度、水分、酸素、この3つが発芽に必要な条件です。二ンジン、ゴボウ、レタス、パセリなどは光も必要とします(好光性種子)。
絵袋には発芽適温が書いてあります。親切なことに地域ごとの播種期や収穫の時が日本地図と年間カレンダーに示してあります。絵袋は栽培テキストですね。
●発芽適温
トマト、ナス、ピーマンは20~30℃が適温で、トウモロコシ、スイカ、キュウリなどの夏野菜は25~30℃です。つまり、まだ寒い時にまいても芽を出さないということです。低温期には、前もってビニールでマルチして畝を温めたり、トンネル栽培にします。
ちなみに発芽適温は、気温でなく地温、まき床の土の温度です。まき床にさす地温計があると便利です。
●水切れ注意
種は、水を吸収すると発芽に向けて動き始めす。動き始めたら水切れは禁物です。種の中の栄養を使って根や芽を伸ばします。その時、水を必要とします。
●呼吸する根
とは言え、水浸しになると呼吸できなくなります。排水の良い土が、まき床には向いています。
根は、昼間に光合成に必要水を吸収し、夜は土の中の酸素を取り入れています。通気性が悪いと、呼吸できなく根腐れします。
●温度と作物栽培
主な作物が順調に育つ適温は15~30℃です。15℃を越えると発芽しだします。今年は大寒波が来るなど春が待ち遠しい冬らしい冬でした。
愛西アメダスの平年値を見ると、最高気温が15℃を越えるのは、3月24日です。 春分の日を過ぎると、色んな草花が芽を出し始めるわけです。
1カ月は約29日と半日で、1年は354日か355日となり、西暦より1日短くなります。太陽の周りをまわる1年に近づけるため、昔の人は閏月を入れる方法を取り入れたわけです。
なお、平均気温が15℃になるのは4月22日、5月23日になると最低気温も15℃を越えます。このころになると、夏の野菜を含め、ほとんどの作物が芽を出し、苗もずんずん育ちます。
野菜や花の苗が売り出されるのもこのころです。4月下旬には愛菜耕房・菜々耕房で売り出しが始まります。ご来店お待ちしております。