Q.わが家の食卓には必ず野菜のサラダが並びます。でも、野菜の消費は減ってると聞きました。ほんとですか。
A.8月31日は野菜の日。カレンダーを見ると野菜の日の上に24日があります。8月24日は生野菜にかけるドレッシングの日。この1週間を野菜ウィークと呼んで、サラダ関連のキャンペーンが催されています。
健康志向で野菜の摂取量は増えていると思いがちですが、実は減っています。令和4年度の1人当たり年間供給量は88㎏で、この40年で2割減っています(農水省)。
野菜の生産量は、昭和の経済成長と人口増加で増えました。 その後、食生活の洋風化、農業者の減少などがあり、昭和の終わりごろから減少し続けています。作付け面積で見ると、ダイコン、サトイモ、ハクサイ、ナス、キュウリが大きく減って、ピーク時(昭和48年前後)から3~4割まで減少しています。
一方で、目立ったところでは、ブロッコリー(9割増)、にんにく(3割増)の作付けが伸びています。
漬物や煮物で食べていた野菜はサラダや炒め物など様々な調理法で食べるようになりました。トマトやピーマンのように、食の洋風化で増えた野菜もあります。一方、漬物にしていたダイコン、ハクサイ、ナス、キュウリが大きく減少しています。
白いご飯に漬物を添えていた食卓から、パンとサラダのテーブルに家庭の食事風景が変わりました。また、外食の機会が増えたことと、総菜など中食が充実してきて、加工業務用野菜の需要が拡大したことも影響しています。業務用では冷凍・乾燥野菜や缶詰などの輸入品も多く利用されています。
1日の目標は野菜350グラム。これは厚生労働省が提唱する健康づくりの指標です。現状の摂取量が280グラムなので、あと70グラム足してほしいところです。