Q.野菜は工場で生産できますか?
A.植物は、光とCO2 (二酸化炭素)、水と養分があって育ちます。 実際の農業では「光・土・時」、この三つの条件がそろって野菜は生産されています。
太陽の光は電気の光と比べものにならないくらいエネルギーを放っています。土がなければ植物は育ちません。水耕栽培という方法がありますが、ジャガイモやダイコンなどは厳しいです。
植物が育つには時間がかかります。さらに、春夏秋冬、四季を感じて植物は育っています。自然環境下での生産と比べて採算が取れないことから、土を使わず電気の光を用いた完全人工植物工場は実験的なものに限られ、収益モデルとまでは至っていません。しかし、水耕など養液栽培は普及していて、温室の中で太陽光で育てます。
培養液を循環する水耕栽培ではミツバやレタスを、玄武岩を溶かして繊維状に加工したロックウールなどの培地を使った養液栽培では、トマトやイチゴを始め、バラなどの花も生産されています。
また、現在の温室は、コンピューター制御による環境コントロールが行き渡っています。植物の生長にかかわる光や温度、二酸化炭素濃度などの要素を最適に保ちながら生産しています。
効率的な生産を追求できるとともに、閉鎖環境でクリーンルームとすることで病気や害虫を防ぎやすくなります。電気代との兼ね合いでLEDが普及したように、技術革新が進めば、産業として植物工場が各地に立つかもしれません。