Q.渋柿がいっぱい実ったんですが、干し柿にするほかに、渋を抜く簡単な方法があったら教えてください。
A.電子レンジで渋抜きするのが一番簡単です。皮をむいて十文字の切り込みを入れる。ラップの上に置いて、スプーン半分ほどの焼酎をまんべんなくかけ、キュッとラップで包む。600Wレンジで30~40秒温め、冷ましてから召し上がってください。
また凍らせても渋が抜けます。渋柿の皮をむいてラップに包み、冷凍庫に入れておけば、3日ほど経つと渋が抜けて、柿のシャーベットのできあがりです。
一般的な、焼酎を使った渋抜きも紹介します。まず、柿のヘタ部分に焼酎をつける。
ペーパータオルを敷いたポリ袋に入れる。
ポリ袋の口を閉じて暖かいところに1~2週間置きます。渋抜き前の熟れ合や気温などで日数は変わります。
渋抜きが進むと柔らかくなるので、硬めの柿を味わいたい場合は、切って味見してみてください。
柿の渋味の成分はタンニンです。いかにも渋そうな名前ですね。タンニンを持っている植物は、この渋味によって動物に食べられるのを防いでいます。
渋柿のタンニンは、口の中で溶けることによって渋味を感じます(可溶性)。溶けなければ感じません(不溶性)。
可溶性のタンニンは、高温や低温、アルコールに触れると不溶性に変わります。そこで、タンニンが溶け出さないように、アルコールやドライアイス処理、湯抜きして、可溶性タンニン不溶化します。
柿の大半は渋柿です。富有柿や次郎柿などの甘柿は、突然変異を選抜して誕生したと言われています。
西村早生とか筆柿は種がたくさん入ると渋が抜ける不完全甘柿で、これら以外は渋柿です。渋抜きされてから店頭に並びます。