2023年1月号「渋柿の干し柿以外の渋を抜く方法は?」

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Q.渋柿がいっぱい実ったんですが、干し柿にするほかに、渋を抜く簡単な方法があったら教えてください。

A.電子レンジで渋抜きするのが一番簡単です。皮をむいて十文字の切り込みを入れる。ラップの上に置いて、スプーン半分ほどの焼酎をまんべんなくかけ、キュッとラップで包む。600Wレンジで30~40秒温め、冷ましてから召し上がってください。

また凍らせても渋が抜けます。渋柿の皮をむいてラップに包み、冷凍庫に入れておけば、3日ほど経つと渋が抜けて、柿のシャーベットのできあがりです。

一般的な、焼酎を使った渋抜きも紹介します。まず、柿のヘタ部分に焼酎をつける。

ペーパータオルを敷いたポリ袋に入れる。

ポリ袋の口を閉じて暖かいところに1~2週間置きます。渋抜き前の熟れ合や気温などで日数は変わります。

渋抜きが進むと柔らかくなるので、硬めの柿を味わいたい場合は、切って味見してみてください。

柿の渋味の成分はタンニンです。いかにも渋そうな名前ですね。タンニンを持っている植物は、この渋味によって動物に食べられるのを防いでいます。

渋柿のタンニンは、口の中で溶けることによって渋味を感じます(可溶性)。溶けなければ感じません(不溶性)。

可溶性のタンニンは、高温や低温、アルコールに触れると不溶性に変わります。そこで、タンニンが溶け出さないように、アルコールやドライアイス処理、湯抜きして、可溶性タンニン不溶化します。

柿の大半は渋柿です。富有柿や次郎柿などの甘柿は、突然変異を選抜して誕生したと言われています。

西村早生とか筆柿は種がたくさん入ると渋が抜ける不完全甘柿で、これら以外は渋柿です。渋抜きされてから店頭に並びます。