2024年7月号「プランターで春菊を育てたいのですが、注意点を教えて」

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Q.基本的には畑で作るのと一緒です。

A.違うのは、広さです。プランターの大きさに合わせて株の数を計算します。条間20cmに播いて、株間10cmになるよう間引きします。70cmx40cmのプランターだと、2列に播いて、1列に6株並びます。

よくある失敗が、植え込み過ぎです。込み合うと、日当たりが悪くなる。水や養分の取り合いになる。風通しが悪くなる。結果、ひょろひょろ弱々しい育ちの野菜になってしまいます。込んできたら間引きます。春菊なら、やわらかいうちに摘み取ってサラダにしちゃいましょう。

葉物野菜は、株ごと収穫しておしまい、というイメージをお持ちではないでしょうか。長い期間収穫でき、家庭菜園におすすめなのが春菊の摘み取り栽培です。

株立ち型の品種を選びます。絵袋に「摘み取りタイプ」とか「摘みとり種」と書いてある種を選びます。サラダに向く、サラダ用とうたっている品種もあります。このような春菊を育てれば、主枝、側枝と順番に摘み取り、1株から何度も収穫できます。

春菊というと、葉っぱしか思い浮かべることができませんが、もちろん花も咲きます。春には可愛らしい白や黄色の花を咲かせます。

ふつうの菊の花は秋に咲きますが、春菊は春に花を咲かせます。また、葉そのものが菊に似ていることから、春菊と呼ばれるようになりました。原産地は地中海沿岸地帯。すごく和風なイメージだったのに、ちょっと意外な感じもしますが、主に観賞用に栽培されていたんですね。ちなみに春菊を食用としているのは日本を含む東アジア地域だけなんだそうです。

春菊は傷みやすいので、すぐに食べましょう。どうしても保存しないといけない場合は、冷蔵室または野菜室に入れますが、乾燥を防ぐため、湿らせたキッチンペーパーなどを根元に巻いて、ポリ袋に入れます。できれば立てて保存します。

冷凍する場合は、洗って水気を切り、葉を3~5cmに切ってからポリ袋に入れて凍らせておきましょう。使うときは冷凍のまま、みそ汁や鍋料理などへ投入すればOKです。

緑色の野菜は、見た目も元気にしてくれますよね。クセや香りも楽しんでいただけたらと思います。